物を書くときに考えがあふれてまとまらない問題への対処
そもそもなぜブログを始めたか。
自分の書きたいことを書くためだ。
止まない思考の奔流を、風化させてしまうのがもったないからだ。
ただ、書き上げるためには書くことを削る必要がある。
しかし、無駄を削り落として文章を書き上げたとき、最初の目的「書きたいことを書く」が果たして達成できているのだろうか?
この記事はこういう人向け
- 最初に書きたかったことを削って文章を完成させても、なんとなくやり残し感が残るのをどうにかしたい人
- WordPressで簡単に脚注をつける方法を知りたい人
思考の寄り道を削り落とすだけでいいのか?
書きたいことを書くのは、書きたいように書くのとは違う。
ブログ記事というのは技術文章でもありたいから、話の本筋に関係ない「寄り道」部分は省きたい。

でないと記事が完成しないじゃん(体験談)。
記事の本筋に直接関係のない事項を残していると、本筋の論理構成がうまく繋がらなかったり、自分の言いたいことが分からなくなったりして、書き上げること自体ができない、ということが多かった。
しかし、余計なところを削ったあとの本筋だけではやっぱり書いた気がしない。
私は文章の「寄り道」自体は好きだ。澁澤龍彦の小説みたいなのが。
寄り道のない文章は裏路地のない街と一緒で寂しく感じる。
だったら読者的にも「寄り道」があって不便というわけではない。
そこをなんとか両立できないか。
思考の傍流をぜんぶ脚注に放り込むという治水的メソッド
だから注釈機能を使うのだ[1]。
記事の本流に関係のないことは全部注釈に放り込んでしまうわけだ。
それはたとえば霞堤に似ている。
川の堤防は、ふつうは水があふれないように隙間なく作るものだ。
武田信玄が考案したと言われる霞堤は、あえて隙間ができるように川の堤防を組む。
川の上流側へわざと水をあふれさせることで、洪水時に本流を溢れさせない仕組みになっている。
同様に、記事の論理構成に直接関係のない事項をあえて脚注に放り込むことで、
書きたいことは書きつつ、記事本体は無事完成させることができる。
霞堤で溢れた水が洪水後には自然に川に戻るように、
溢れた思考が記事の下部で回収されるのが脚注メソッドの特徴である[2]。
noteを使わなかった、たった一つの理由
ブログを立ち上げるにあたって何のサービスを使おうか、かなり迷った。
noteか?はてブロか?WordPressか?
noteは美しい。余計なものが何もない。レイアウトについて考える必要がない。
タグも使えるし、「つながり」が作りやすい[3]。
でも今のところ脚注機能がないので、使わなかった。
脚注を使いたいなら「はてブロ」も選択肢
となると無料での選択肢は「はてなブログ」になる。
はてなブログでは、記事中で脚注にしたい部分を丸括弧2つで囲むだけで脚注化できる。


へぇ。これは便利だな。
WordPressで脚注を使う方法
結局勉強のためにWordPressを使うことにしたのだが[4]、同じくらい簡単に脚注をつける方法がある。
プラグイン「Footnotes Made Easy」を使う。
他にも脚注プラグインはあったが、これが一番記載が簡単で、思ってたとおりの挙動になった。
Footnotes Made Easyの使い方
- まずは「プラグイン」→「新規追加」からFootnotes Made Easyを検索してインストール→有効化。
こんな感じで設定している。
Identifier
本文側リンクの表示方法。数字を設定すると自動で連番になる。
Symbol
Identifierの真ん中の欄で「Symbol」を選んだ時に表示する記号。非推奨設定らしい。が、†とかを表示してみたい気もする。
Superscript
チェックを入れると多分上付き文字(<sup></sup>
)になる。
Back-link
脚注から本文に戻るリンクの記号を変えられる。
Footnotes Header
脚注の前になんか書くこと。「脚注」とか水平線<hr>
とか入れておくと見やすいかも。
Footnotes Footer
脚注の後になんか書くこと。水平線<hr>
とか入れておくと見やすいかも。
Pretty Tooltips
本文の脚注リンクにマウスオーバーすると脚注が表示されるが、それをjQueryでやるかどうかの設定。
Combine Notes
脚注文書が同一のとき、それらの番号をひとまとめに表示するらしい。
Priority
プラグイン同士の優先度設定。おそらくデフォルトのままでOK。
Suppress Footnotes
脚注を表示しない場所の設定。
Begin A Footnote
本文を何で囲めば脚注になるかの設定(開始記号)。
End A Footnote
本文を何で囲めば脚注になるかの設定(終了記号)。
この設定なら「はてブロ」並みの簡単さで脚注をつけることができる。やったね。
まとめ:書きすぎて書きあがらないときは脚注放り込みメソッドどうでしょう
書きたいことに見切りをつけなければ書き上がらない。
脚注放り込みメソッドは、見切りをつけるのが苦手な人が文章を書き上げるのに向いていると思う。
面倒くさがりの私がそれなりにブログを続けることができているので、脚注放り込みメソッドはそれなりに効果があると思う。
本文をとりあえず書き上げるために脚注はガンガン活用していこうと思う。
参考にさせていただきました
投稿内に脚注を表示する【Footnotes Made Easy】 | ちりつもプレス
脚注
- 本来の機能とは違うかもしれないが[↩]
- 霞堤が急流河川向きの治水手法であるように、これも「喋りだすと止まらない」人向けの方法かもしれない[↩]
- 段落が思うように入らなかったり、通信が途絶するとすぐにエラーになる点がプチイライラポイントではある[↩]
- おかげでphpを書いてテーマをちょっといじるくらいはできるようになってきた[↩]